




私が担当している編み上げ工程は、靴下製造のいちばん最初の工程です。デザイン・素材により編み立て方法が異なるので、それに応じた編み機を使います。
ここで大切なのは、機械たちを使いこなして、消費者が喜んで使ってくださる商品を、いかに作っていけるかということじゃないですかね。機械には糸との相性があります。「このデザインなら、この糸とこの機械の組み合わせが一番いい」という点を見極める能力が重要です。機械を使いこなすには、経験と知識が必要なのですが、丁寧に手間をかけた分だけ、できあがる靴下の品質は良くなります。
私はここで50年働いているんですが、芦屋本社工場には私が勤めはじめた当初からずっと稼働している機械もあります。もう私の人生と変わらないくらいの長い付き合いになる機械ですから、自分の分身のように大事に扱っていますよ。



良い商品を作るには、その商品への愛着がなければいけません。そして、編み機の性格を熟知し、同時に思いやりを持って接しなくては、良質な商品は生まれません。編み機という機械は、まさに人間そのものです。